技術・人文知識・国際業務の要件

技術・人文知識・国際業務の在留資格は在留資格の中でも取得数が多く、常に上位に位置しています。
取得数が多い=容易に取得できる、というわけでもなく、申請にかかる要件が他の在留資格に比べて分かりにくい部分もあるため、注意が必要です。
学歴要件・職歴要件・法務大臣の告示などがあり、本人の状況にあわせて適切に要件をクリアする必要があります。
もちろん単に大学出ているから、ということではなく、その分野に関わる専攻をしていることが大前提です。
学歴要件
要件としては、「当該技術若しくは知識に関連する科目を専攻して大学を卒業し,又はこれと同等以上の教育を受けたこと」と示されています。
日本の大学を卒業して、この技術・人文知識・国際業務に移行するパターンが最もポピュラーです。
卒業証明書や成績証明書などによって、比較的容易に要件適合の証明ができます。
ここでいう「大学」について、通常の4年制大学はもちろんのこと、大学院、短期大学、専門学校も含まれていますので、ご安心ください。
ただし、専門学校卒業の場合には、専門性が絞られていますので、実際の業務内容との関連性について通常の大学よりも注意が必要です。
また専門学校においても、「法務大臣が告示をもって定める要件に該当する場合」の学校に限られています。
それについては、文部科学省(こちら)にて、専門士の称号を付与する専修学校が公開されていますので、本人の専門学校が該当しているかどうか確認してください。
上記は日本の大学を卒業した場合の話ですが、もちろんこの学歴要件は海外の大学等を卒業した者にも適用されます。
ただ、世界各国が共通して6・3・3・4年制の教育制度でもないため、この学歴要件に該当するかどうかの判断が難しくなります。
そこで文部科学省では世界の学校体系(こちら)についての情報を公開していますので、当該国の情報をもとに学歴要件に適合しているかどうかを確認してください。
職歴要件
学歴が適合しない場合、その分野に関して10年以上の経験があれば要件を満たします。
また、この10年の経験には上記の学歴を含めることができます。
大学を2年間終えて中退して、その後8年間の職歴があれば2年+8年で、10年間の職歴要件を満たすということです。
もちろんその学歴2年も職歴8年も、今後従事する業務に関する分野での経験が必要です。
また学歴については大学の他、,高等専門学校,高等学校,中等教育学校の後期課程又は専修学校の専門課程での期間も含めて良いとされています。
学歴を含まず、職歴のみで申請する場合には特にその経験についての細かい業務内容や資格・経歴等を記入して、それに伴う在職証明書等もなければ、不許可になる可能性も高くなりますので、充分注意してください。
国際業務
在留資格としては「技術・人文知識・国際業務」とひとまとめにされていますが、上記の学歴要件と職歴要件は「技術・人文知識」にかかる要件でした。
もちろん「国際業務」にも学歴要件や職歴要件がありますが、若干、要件は緩和されています。
国際業務にあたる職業は「翻訳,通訳,語学の指導,広報,宣伝又は海外取引業務,服飾若しくは室内装飾に係るデザイン,商品開発」などです。
職歴要件
「従事しようとする業務に関連する業務について三年以上の実務経験」が必要となっており、上記の「技術・人文知識」に比べても格段に短くなっています。
さらに国際業務のうち「翻訳,通訳,語学の指導」に限って言えば、大学を卒業していれば、実務経験も必要ありません。
日本のグローバル化も進み、今や幼稚園や小学校でも外国籍の語学教師が授業をしたり、企業内での通訳や翻訳が必須となっている現状においては、この在留資格のハードルが若干低く設定されており、かつ重宝していることは自明の理です。
その他
「法務大臣が告示をもって定める情報処理技術に合格又は資格を有している」場合には、上記のような学歴要件や職歴要件がなくても申請可能となります。
どのような試験が該当するかというのは出入力在留管理庁(こちら)に一覧が示されていますので、ご確認ください。
まとめ
冒頭でもお話しした通り、「技術・人文知識・国際業務」は取得者数の多い在留資格ですが、上記のように複雑な要件がありますので、本人がどの要件に該当するのかを見極めて申請してください。
当事務所では、お客様の状況に合わせた在留資格の確認やご提案をさせいただきますので、お気軽にお問い合わせください



